今さら人に聞けない!EMC試験の正体とは?

EMCとは一体何者なのか?

皆さんのご家庭で、この様な経験をされたことはありませんか?ラジオ番組を聞きながらパソコンでレポートを作成していると突然音声に雑音が混じったり、誰もリモコンに触れていないのに勝手にチャンネルが変わったり。これらの現象は不可思議な怪奇現象ではなく、ノイズが原因で電子機器が誤作動したという場合が多いのです。EMC(Electro Magnetic Compatibility:電磁両立性)とは、電気製品がこの様なノイズに対して耐性を持つことと同時に、自身が他の機器へのノイズ源とならないことを意味します。

EMC試験とは何を調べるのか?

EMC試験は2つから構成され、1つは電気製品が動作することによって、他の機器の正常な動作や人体に対して影響を及ぼす様な電磁障害(EMI:Electro Magnetic Interference)がどれだけ抑制されているかを調べるエミッション試験と、もう一つは反対に、周辺にある電子機器やその他の発生源から生じる干渉ノイズによって、自身の正常動作が影響を受けないのに十分な電磁感受性(EMS:Electro Magnetic Susceptibility)を持つかを調べるイミュニティ試験があります。これら2つを通じて、国際的な規格に則しているか、そして使用環境である皆さんのお手元で問題なく動作可能かを、ある電気製品が市場に出る前に明確にするための試験となります。

EMC試験は何のためにあるのか?

それでは市場流通前にこれらの試験を行わず、ノーチェックで出荷されたらどの様な問題があるのでしょうか?最近はスマートフォンなどの電子端末も身近な存在となり、多くの方が利用されています。また将来、自動車の自動運転機能も実現する日が来るかもしれません。我々の生活に既に深く根ざしているこの様な電子機器が、ノイズの発生源であったりノイズに弱かったらと想像してみて下さい。自動車がノイズで暴走するかもしれませんし、ノイズに妨害されてスマホが使えず、救急の電話が掛けられないかもしれません。あらゆる場所や環境で必須となった電子機器を、目に見えないノイズという干渉から防ぎ、正常な動作を確立するために、EMC試験は我々の生活を陰から支える非常に大きな意味を持っているのです。

EMC試験とは、ある電気機器が自身の発したり外部から受ける電磁波の影響(ラジオのノイズなど)を測定する試験です。